かわいくない
恋人にわがままを言って、コンビニでライチティーを買ってもらった。
あかるい深夜。
色つきのリップを使っているので、紙パックに挿したストローの口がだんだん透明なピンクになる。そのたびに、ことんと音を立てて、うなじのあたりからなにかが抜け落ちる。
抜け落ちた結果、わたしはとても身軽である。
みみたぶのことを耳朶と書くの、とても色っぽいと思うんです。
ピアスは指輪の次につけっぱなしの似合う装身具で、だからピアスをもらうととてもうれしい。それなのにわたしのピアスホールは右のばかりが何度でもぐずぐずになってしまって、結果左のみみたぶにだけいくつも穴があいてゆく。
そんなことでわかったつもりになってていいの。
たぶん、たぶんなんだけど、ちょっと、いやかなり、わたしは多動の傾向にあって、いまそれがすごくこわい。
とっちらかって整理がつかなくて、頭のなかがうるさくて、ぜんぶわすれてしまう。
ほんとうは首筋に、ちいさな、赤くてかわいい花のタトゥーを一輪入れてみたい人生だった。
関係ないことをしながらのほうが話が頭に入るから、という理由でぼんやり書いていたさして意味のない文章でした。
関係ないことをしてみたけど話は頭に入らなかった。
ライチティー飲み終わったのでおわり。